コピー (3) ~ b1 東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所             有明海 筑後川  有明鱸(アリアケスズキ)の特徴とその個体差。

東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所            

もっと自由に もっと深く 人と魚との出逢いを求めて。

有明海 筑後川  有明鱸(アリアケスズキ)の特徴とその個体差。

九州一の大河、筑後川。坂東太郎(利根川)、筑紫次郎(筑後川)、四国三郎(四万十川)と並び日本三大暴れ川の一つ。その水源は活火山である阿蘇山、そしてその流れは日本で最大級の干潟を持つ有明海へ流れ込む。有明海には、アリアケヒメシラウオ、アリアケシラウオ、アリアケギバチなど「アリアケ」と頭に付く生物が多い。他にもムツゴロウにエツやワラスボ、クルメサヨリなど珍しい魚種も多く、そんな多様性のある小魚達を捕食して海へ川へと行き来する鱸達がいる。
僕等はその鱸達に漢字で「有明鱸」と名付け親しみと敬意を払いその魚を釣ることで、フィールドに身を置くことで何かを探している。
さて 今回はその個体差をご覧頂きたい。
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学術的には有明海産スズキ、有明海個体群となるが、僕が見慣れていた関東のスズキとは明らかに違う。
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特徴のひとつそれは黒点である。
まだセイゴの時代、鱸としては未成熟である20~30cmの頃はかなりはっきりと黒点持ち、成長と共に概ね消失する。
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そして誰もが黒点から連想するタイリクスズキ同様に下顎の吻が短い個体もいる。しかし黒点が消失している。
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マルスズキの様に吻の長い個体もいる。
DSC00845.jpg
マルスズキ同様に若くして、黒点が消失した個体もいる。
DSC01497.jpg
タイリクスズキの様に70cmを超えても尚、黒点を残す個体もいる。
IMGP0093.jpg
つまり、マルスズキの特徴もタイリクスズキの特徴、そのどちらも持ち更に、タイリクスズキに近い個体もマルスズキに近い個体も両方が生息している事になる。さて、マルなのか?タイリクなのか?

その答えは、そのどちらでもない、中間の種。
有明海のスズキは、筑後川のスズキは、有明鱸と呼ぶほうがしっくりとくる。

有明海は約1万年前の氷河期に黄海や東シナ海に存在した広大な干潟から分離された海域であると言われる。
その後、独自の生態系を現在にまで生命のサイクルを繋げている海域である。

そんな有明海に棲む鱸達を最近の人為的な害で生まれた交雑種と同様にハイブリッドと呼ぶのには違和感を覚えてならない。有明鱸には他のスズキとは違う有明鱸独自の生活史があると僕は考えている。

例えば、70cmに近い個体でも産卵期に産卵に参加せずに河川残留を続ける未成熟な個体がいる。
春、2cmにも満たない個体がボラの子と共に川を遡上してフックに掛かって来た事がある。
10月半ばになると一斉に川を下り始め、11月にはその姿の大半を消してしまう。
12月末~1月には産卵を終えた個体が潮どまりの堰まで遡上している。

これらは、関東に居るスズキの動きとは明らかに違うと思えてならない。

此処からは今まで釣った魚の中から特徴的な個体をピックアップして解説する。

短期遡上型個体、胸鰭は黒く海水仕様であるが、完全な淡水域に近いエリアにも生息している。
後部背鰭尻鰭尾鰭から尾鰭の付け根までの距離も短い。
IMGP0059.jpg
長期遡上型個体、尻鰭と尾鰭の下部は白色化し、胸鰭はまるで生活圏としての海を捨てた淡水魚の様に黄色味を帯びてくる。後部背鰭尻鰭尾鰭から尾鰭の付け根までの距離が長く尾鰭もやや長めで速い流速にも対応している。
IMGP0068.jpg
長期遡上とも短期とも言えない中間的な5キロに近い個体、背の盛り上がりはそのパワーの証。
このタイプは晩夏から初冬まで見られる。
IMGP0110.jpg
大型になると背が盛り上がり頭部から背鰭までの筋肉は身体能力の高さを物語っている。
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ご老体である。痩せ細り鰓蓋の一部は鱗も剥がれ落ち白骨化している。
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初冬の産卵前の個体、そのスタミナと筋肉のバランスは素晴らしいものがある。
IMGP0193.jpg
背中の盛り上がる個体は70cm程度でもこの体高さを有する。
IMGP0140_convert_20101027123956.jpg
魚が生きるリリースを確実に行う事が僕等の努めではないだろうか。
釣るテクニックよりも蘇生させるテクニックのほうが遥かに重要なのである。
もしも魚が居なくなったとしたら、その時、僕等は竿を永遠に置く事になるのだ。
IMGP0546.jpg
有明鱸がアリアケスズキ種となるその日を待ち望む一人の釣師として、この魚をこの川をこの海を見続けて行きたい。

そしてこれからもこれが僕等の有明鱸だと言い続けるだろう。

※この記事は2011・7月現在の個人的見解につき、今後の状況により。本文の訂正、加筆する事があります。

テーマ:フィッシング - ジャンル:趣味・実用

  1. 2011/07/26(火) 01:38:50|
  2. 本流・鱸疑似餌釣
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

こんにちは♪

じっくりと読み込ませていただきました。

有明鱸に対する観察。
個体差をじっくり見つつ、
目の付け所や考察の流れには、
愛情が伝わってきます。

また一つ良い意識改革を学んだ気がします♪
  1. 2011/07/26(火) 17:07:10 |
  2. URL |
  3. 憧渓 #-
  4. [ 編集 ]

こんばんは!

淡水のみで一生を終える魚だと、あまり地域による個体差がないように思われますが、成長の過程の中で海を介する魚は、大きく変貌を遂げるようですね。鱸は、環境やエリアによって、同じ個体でも、模様や体形にも大きな違い目が出るとは。初めて知りました。

ブログ、とても勉強になるのでいつも楽しみです☆







  1. 2011/07/26(火) 21:27:51 |
  2. URL |
  3. mpfyh669 #-
  4. [ 編集 ]

憧渓さん

コメントありがとうございます。
ヤマメやイワナに限らず、それがウグイでもオイカワでも個体差、特徴は個々にあるものです。
どうせ一匹釣るならそれも深く楽しみたいという欲張りな釣師なのです(笑)
  1. 2011/07/27(水) 10:38:03 |
  2. URL |
  3. Megaceryle #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

mpfyh669さん

コメントありがとうございます。
きっと野良猫の柄が一匹ごとに違う様に魚にもその個体毎に特徴ってのはあると僕は思うのです。
きっと、じっくり見てみるとナマズにも、フナにもあるはずです。絶対という確証は無いですけど、なんとなく、一度釣った魚の特徴は忘れないものです。ここに傷があったとか、鰭が短いとか、一部が欠けてるとか・・そんなのを覚えている事があります。
  1. 2011/07/27(水) 10:44:25 |
  2. URL |
  3. Megaceryle #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

その昔

サ・フィッシングで
テツ西山さんが
星鱸と呼んでいたのが
タイリクスズキなんでしょうなぁ

それにしても
アカメかと思えるくらいの
見事な瀬の盛り上がり
カッコイイ魚ですね

こちらの川にも
大陸がいるという話が・・・
何でも河口アタリの
養殖業か海水釣り堀が
破綻し,逃げ出したとか
嘘かホントか都市伝説か(笑)

これ以上
違うモノ増えて欲しくありません

印旛沼で大量のワニガメ捕獲・・・
ウェーディングこわい・・・
  1. 2011/07/27(水) 21:07:12 |
  2. URL |
  3. ジェロ #d3xRQPUk
  4. [ 編集 ]

ジェロさん

コメントありがとうございます。
あそこには○○が居るらしいって情報。
ネットの無い時代はそれでも藁をもすがる思いで、掻き集めてフィールドに何度も通い。
全てはそこから始まったわけです。
本当に外来生物はこれ以上増えなくて良いですね。
  1. 2011/07/28(木) 00:05:16 |
  2. URL |
  3. Megaceryle #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

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■北は青森県~南は九州まで釣歩いた疑似餌釣師です。

源流から沖合いまで疑似餌で釣れると聞けば何処へでも向った時期は終わり、現在は筑後地方での疑似餌釣りを楽しんでいます。

沢のイワナから青物まで何でも釣ったら面白いと思います。

今までの僕は、人から釣を学び自分の釣りにしてきた。
今現在の僕は、人に自分の釣を伝えたいと思った。
此処からの僕は、誰よりも釣を楽しんでやる。

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