コピー (3) ~ b1 東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所             筑後川シーバス釣行 11月 僕等は0を恐れない。

東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所            

もっと自由に もっと深く 人と魚との出逢いを求めて。

筑後川シーバス釣行 11月 僕等は0を恐れない。

季節外れの台風が去った後、夜のうちに冷たい雨が降り気温を下げて、その日は肌寒い一日であった。
仕事を終えて、自宅に帰った午後22時 何時もの筑後川へ向かう準備をする。

今回の地合、筑後川本流にて若潮の干潮時間において特別な策など存在しない。

嘗て関東を釣り歩いていた頃は、どんな季節でもどんな潮汐でも、その豊富なデータから可能性のあるエリアから魚を出すことは可能だったと思う。実際オフシーズンなど僕には存在していなかったし、真冬でも釣る術を知っていた。

しかし此処は九州、勝手の違う有明海に流入する大河、その筑後川のフィールドで大切なものは自分の釣を信じる事である。

筑後川もうっすらと川霧が出ており、水温と外気温の温度差を物語っていた。夜空にはオリオン座が輝き、季節は晩秋というよりも初冬の雰囲気である。車の外気温度計は8℃を指している。それは、この秋のシーズンで一番低い気温である。23時ポイントに到着したときは既に干潮の潮止まりであり、地合を外している為、ポイントを見ながら散歩をして暇を潰す。地面の雑草には結露があり、足元があっという間に濡れてしまった。

潮が動き出すまでは時間が必要であり、無理に竿を出す事も無い。
じっくり竿を振らずに歩く事で水面を観察して水中を想像する事でしか得られないものがある事を僕等は知っている。


この時期になると思い出す事がある。それは仲間達との出会いや交流の事である。

あれはたしか今から4年前の初冬、「筑紫次郎」氏、「釣友」氏と誰も居ない筑後川で再会したことがきっかけで現在も親しくさせて頂いている。

実はその半年前の春から面識はあったものの、連絡先を聞くわけでも無く、また会うだろうと思っていたが、彼等と僕の入る時間や場所の関係でぱったり会わなくなり、この初冬に偶然か必然の再開となった。

その時の「筑紫次郎」氏の言葉を僕は今でも鮮明に覚えている。
「やっぱりこの時期でもフィールドに居る人は居るんだよね!」と嬉しそうに話していた。
「僕等、釣れない負け犬ですけどね・・(笑)」と僕は答え、皆で笑った。
それから歳月は流れたのだけど、今では戦友だと僕は思うし、筑後川における全ての情報を共有している大切な仲間達である。

さて、そんな「筑紫次郎」氏から深夜の仕事帰りに連絡が入る。

僕は今夜のプランを報告する。
僕:「今夜は結果が出るか出ないかわからないから、新地開拓で心中します!」
「筑紫次郎」氏:「了解!そこで獲ったら笑うよね?出たらメール頂戴!」
話を終えたところでゆっくりとタックルの準備にかかる。前々回と同様にCPS-862EXTiとルビアス2500、PE1号、4号リーダーの組み合わせである。

そして僕は、「実績0」の場所に突入する。

物事の全ては0から始まる。0は何もしなければ0のまま終わるものだ。
しかし0から構築するのは大変面倒で「ハズレ」の事が多いものである。
そして大きな労力を必要とする。だから、0を1に変えたければ、今までの確実な1を捨てる事から始まる。

過去の実績ポイントで釣るのは容易いことである。
ましてや他人が上げた実績を頼るのは更に容易いことかもしれない。
「1」という実績、その何かを求めるのなら、しがみ付いている釣を捨てる他は無い。
釣れたという運任せの釣よりも、釣ったという確かな感動が欲しい。

やがて潮はゆっくりと徐々に上げてきた、今夜、釣れなければ、今期も終わりかもしれない。
終わりにするのも、0を1に変えるのも自分次第だ。

大河の流れには、幾重もの別の流れが時には重なり合い、時には複雑に入り乱れて流れている。
若潮の様に弱い海からの潮は、大河の流れの下に潜り込む様に流れていた。
目の前の落ち葉は下流へ流れているが、水中のルアーは上流へ流されて行く。
普段は使わないシンペンをセットしてフルキャスト、海からの上げ潮の帯にルアーを乗せて、川からの下げ潮の上にラインを置き、L字にラインを修正すると、ルアー先行でのドリフトを仕掛ける。

間もなく「コツッ」という小さな信号が僕の右手に伝わった。

鱸だ。この場所にもやはり居たんだと関心する間もなく、首を振り始めた。
L字になったラインを直線的に回収しバットで溜める。
「ガパンッ!ドバッン!!!」

派手なジャンプと共に反転、ドラグ音が闇夜を切り裂いた。
しかし、ランディングポジションなど考えても無かったからあと3mまで寄せて暫く耐える。
もしかして重い?リフトしてもその分のラインを何度も引き出す。
電池の切れ掛かった、胸のライトで水面を照らすとまずまずのサイズが水面下でもがいている。

頭をこっちに向けた瞬間に距離を詰め、リーダーに手を掛けて、尾びれの付け根を掴み、ハンドランディングした。
IMGP0192.jpg見事な体高、秋の有明鱸はセッパリの筋肉質、4キロを超え5キロに届きそうな魚体をしている。
IMGP0193.jpg80cmジャスト。この魚に会えるから僕等は「0」からまた始められる。

11月になっても釣果に恵まれる事は稀であると思っていたが、それは今までの僕等がこの時期の釣を攻略出来ていない。
そんな気がしてならない。

釣れない釣行記のはずが、ますます、情熱的な釣行になってしまった。

今年は熱い冬になるかもしれない・・・・・そんな予感さえ感じさせる今回の釣行だった。

テーマ:ルアーフィッシング - ジャンル:趣味・実用

  1. 2010/11/02(火) 18:04:43|
  2. 本流・鱸疑似餌釣
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

う~む

自分がフィールドに立っているのかと
間違えてしまうような釣行記です(笑)

みごとなセッパリ
いいなぁ


明朝のマズメを狙うか このまま飲んでしまうか
それが今の問題です(爆)
  1. 2010/11/02(火) 23:03:40 |
  2. URL |
  3. ジェロ #d3xRQPUk
  4. [ 編集 ]

ジェロさん

コメントありがとうございます。
釣にいける人、行けない人、釣に疲れた人、情熱が冷めない人色々ありますが、僕が体感している、釣の世界観が皆様に伝わればと思い釣行記を書いています。
有終の美と言いたいところですが、まだフィールドは許してくれません(笑)
うまい酒の為に、釣れない釣りのラストスパートがんばりましょう。
  1. 2010/11/04(木) 10:01:53 |
  2. URL |
  3. Megaceryle lugub #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

 素晴らしい!

 一緒に釣っているように感じて読ませてもらいました。
 釣友が居るとまた楽しい。
 同じ釣りでも仲間がいると2倍3倍楽しいですね。
 
 励みになります。
  1. 2010/11/09(火) 04:14:17 |
  2. URL |
  3. jetpapa #-
  4. [ 編集 ]

jetpapaさん

コメントありがとうございます。
最近、真夜中の釣行記ばかりですが、昼間の時間に釣行がしたくてしたくてうずうずしています(笑)
釣りは一人でも楽しいものですが、喜びを共有出来る仲間が居れば尚更楽しいものですね。


  1. 2010/11/09(火) 07:56:10 |
  2. URL |
  3. Megaceryle lugub #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

こんばんは。

12月になっても新たな可能性を求めて立ち続けるのですね~
闇夜に風を切り裂くキャストの音がイメージできます♪

しかし80cmのハンドランディングは流石ですね!
  1. 2010/11/12(金) 01:30:10 |
  2. URL |
  3. cami #-
  4. [ 編集 ]

camiさん

コメントありがとうございます。
仰せのとおり、12月も、1月も、来年の11月も同じ事をしていると思います。
先日、ランディングツールを釣り場で失くしてしまいまして、得意?のハンドランディングを復活させてます。

僕にはこちらのほうがシックリくるのですよね?(笑)
実は予感に反して、当初の予想どおり状況は良い方向へ向かうはずも無く、出撃&撃沈を繰り返しています。例外はやはり例外ですね。

寒さが厳しくなりますが、今から遠い春を待ちわびています(笑)
今年もまだ終ってないのにですね。。。
  1. 2010/11/12(金) 10:41:56 |
  2. URL |
  3. Megaceryle lugub #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

美しきかな有明鱸
こちらで釣れる個体よりも
若干銀色が美しい気がするのは
気のせいでしょうか?
  1. 2010/11/14(日) 00:19:47 |
  2. URL |
  3. ばんぱく #-
  4. [ 編集 ]

ばんぱくさん

コメントありがとうございます。
確かに東京湾奥の魚から比べると美しい様に感じます。
僕の経験則から言えばですが、澄んだ海域で居付きの鱸は保護色が強くなり黒くなりますし、濁った海域で、移動を繰り返し群を作るものは銀色が強くなる傾向はあると思います。

また食物連鎖の頂点になる鱸はその海域の汚濁度の影響を躊躇に受ける生物であると思います。
濁りや潟などで見た目は美しい流れではありませんが、その5~6mにも及ぶ潮汐差故に居付きの個体が少ないのと沿岸の開発が都心ほど進んでいない地域なので、本来の鱸、そのままの姿なのかもしれませんね。
  1. 2010/11/14(日) 13:47:51 |
  2. URL |
  3. Megaceryle lugub #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

僕等は0を恐れない

この言葉に力をいただきました。

シーバス狙いに行けるチャンスを見つけ、
ポイントでこの言葉を繰り返しながら、
解禁まで黙々と振り込み続けます。

春が待ち遠しいです。
  1. 2010/11/15(月) 22:14:17 |
  2. URL |
  3. 憧渓 #-
  4. [ 編集 ]

憧渓さん

コメントありがとうございます。
昨夜も、あと一手まで追い詰めながら、魚とのコンタクトを得られずに苦戦しています。筑後川も気温が最低5℃まで下がり、冬の釣りになりつつありますが、お互い諦めずに楽しみましょうね!
  1. 2010/11/16(火) 23:25:02 |
  2. URL |
  3. Megaceryle lugub #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

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Author:Megaceryle
■北は青森県~南は九州まで釣歩いた疑似餌釣師です。

源流から沖合いまで疑似餌で釣れると聞けば何処へでも向った時期は終わり、現在は筑後地方での疑似餌釣りを楽しんでいます。

沢のイワナから青物まで何でも釣ったら面白いと思います。

今までの僕は、人から釣を学び自分の釣りにしてきた。
今現在の僕は、人に自分の釣を伝えたいと思った。
此処からの僕は、誰よりも釣を楽しんでやる。

書籍 東洋式疑似餌釣研究所 2008~2010傑作選

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