コピー (3) ~ b1 東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所             本流ドリフト用 スプーン

東 洋 式 疑 似 餌 釣 研 究 所            

もっと自由に もっと深く 人と魚との出逢いを求めて。

本流ドリフト用 スプーン

1990年代、釣業界は物凄いスピードでバスブームを巻き起こしバスフッシングやトーナメントが市民権を得た、そこまでは良かったのだが、餌釣を知らない魚を知らない新世バスマン達は、アウトドアブームのファッション的感覚で釣の世界に土足で侵入し、マナーなど知らぬままフィールドに糸クズやルアーのパッケージを投げ捨てて帰る始末であった。

そんな時代に嫌気がさした僕の心はバスから離れて行った。決してそのバス釣が嫌いになった訳ではないが、新しい釣を何か始めたい、色々な魚と出合ってみたい。そんな気持ちから利根川水系の里川でフライフィッシングを始める。そしてその初釣行は偶然ヤマメを釣ってしまうことになった。やがて来年はトンネルを越えて新潟に行ってみようという気持ちが次第に湧いてきた。そう、いよいよ魚野川水系の釣がスタートした。沢でたまに小さなヤマメを数匹釣ると、とても満足な気分であったのを今でもはっきり覚えている。そんなある日のこと、あるベテランフライマンからこんな事を言われる。

「あのよ、魚野の本流にはデカイニジマスやイワナがいるんだぞ、お前ルアーでやってみろ!」

当時、僕は、自称腕に多少覚えのあるルアー釣師だったので、そんなのフライに比べれば簡単だろうと7フィートのスピニングタックルに6ポンドラインでスピナーやスプーンを持って出かけてみた。
確か、山にはまだ残雪の残る季節。雪解けの5月だったと思う。

早朝、塩沢のポイントに到着、早速支度を整えいざ釣を開始するが。

ふと気付いた・・・・この川なんか変だ。

豪雪地帯の本流は素人ルアーマンの僕にはまるで攻略の余地など与えなかった。
北関東の川とは明らかに違う。それもそのはず、豪雪地帯の本流は水量も水勢も別次元の世界だった。それから、この川に10年も通う事になるなんて そんなことその時は微塵も思わなかった。

こうして、僕の本流ルアー釣が始まった。

それが魚野川との長い付き合いの始まりだった。

当然ながら釣れない日々、ルアーを全てロストして、小出の釣具屋に買いに行き、またロストして帰る。そんな不毛な時代は過ぎて行った。それなのに、片道3時間の道程をなんとも苦に感じなかったのは、何回かに一度あの宝石のような雪代に磨かれた本流ヤマメに逢えるからに他ならなかった。

スプーン                      それから10年後、僕の一つの答えは、スプーンのドリフトというスタイルの釣であった。たとえ川幅が広い大川の本流でも、ヤマメの付くスジ目いわゆる食い波は一箇所だ。ほんの僅かなポイントにスプーンを送り込む、テンションを掛け浮上させる、レーンをずらす、また送り込む。キャストは一回、回収までに何箇所かここぞと思うポイントでそれを繰り返す。一箇所しかない場合もあるし、それが数箇所になる場合もある、ポイントによって使い方を変える。それは、雑誌に書いてあるような、リフト&フォールだとか、アップクロスだとかダウンクロスだとかそんな単純な世界ではない。尺物など釣って当然の世界であるし、もっと突っ込んだ世界であの場所で自分の立ち位置を変えずに、掛けた場所で獲りたいという拘りの世界なのである。
言葉で説明するのは不可能かもしれないが、おそらくこのままだとこの釣は消え行く運命にあるのではないか?と危機感を少し感じている。ミノーの釣はイージーでヒットゾーンは曖昧なのである。
本音を言えば、僕はミノーが好きだ。それはキチンと使えば確実に釣れるからだし、釣れないことが怖いからだ。でも、それでは物足りなくなる日が必ず来ることを知っている。
もっと僕が釣師として成長するのには、本流の大ベテラン達がそうしてきたように、スプーンの世界をもっと深く追求することが必要なのである。サクラマスやヤマメやニジマスをそりゃ沢山釣ったけど。
ドリフト釣法で狙って獲ったのが何本あるか、その答えは、10年続けても片手くらいだ。
ただその一尾を生涯忘れることはない、それくらい狙いを定めた一尾は感動を与えてくれるだろう。

きっと数少ないこの釣を求める人たちへ僕の武器を少し紹介します。

マウンテンクリークハウスオリジナル オーバル20 11g15g18g(画像左上)
魚野川全般ではおそらくこれが基本、非常によく出来た本流用スプーンであり、ドリフト時のコントロール性も高い。サイズが大きいなんて思う人がいるかもしれないがそんな事は本流には当て嵌まらない。浮き上がりを抑えた設計でオークラにカーブは近いが、性能はまるで別物である。同シリーズでオーバル15というウイローリーフタイプも有るがそれは盛期のリトリーブ主体の釣に適している。

アングラーズシステム バイト 10g 13g 18g(写真中央)
忠さんのスプーンは現在でも作られている。そして釣れるがガタガタとした動きで高活性時に良かったと記憶している。カラーバリエーションは豊富であり、見た目にも楽しめるだろう。早期はパールピンク夏場は黒にゴールドやグリーンが強かった。

サトウオリジナル アンサー 13g (写真左上と中央のホットタイガー)
エムズが昔は販売していたのだが現在はどうかわからない。実はこの作者の佐藤さんには一度お会いして話したことがあるがとても気さくで良い人柄である。スプーンの事や魚野川の実情を詳しく話してくれた。各サイズあるのだが、ドリフトにはこの13gが格別に使い易い。佐藤さんはトリプルフック派である。その理由は下流側に付いた魚がバイトしてもフッキングが高いからと話していたのが印象に残っている、通常のアングラーよりもワンランクもツーランクも上のトリプルフックを使われているようである。

最後に、これらのスプーンが生まれた土地は、魚野川の流れる町、新潟県小出町である。僕の嘗てのメインフィールドであり、この地に住みたいとも考えていたこともあった。僕達の聖地は、今でも破間川合流、佐梨川合流のエリアだと思っている。なぜならば全てはここに行ったことから、始まったのだから。

テーマ:フィッシング - ジャンル:趣味・実用

  1. 2009/02/26(木) 23:38:32|
  2. 匙型疑似餌針
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■北は青森県~南は九州まで釣歩いた疑似餌釣師です。

源流から沖合いまで疑似餌で釣れると聞けば何処へでも向った時期は終わり、現在は筑後地方での疑似餌釣りを楽しんでいます。

沢のイワナから青物まで何でも釣ったら面白いと思います。

今までの僕は、人から釣を学び自分の釣りにしてきた。
今現在の僕は、人に自分の釣を伝えたいと思った。
此処からの僕は、誰よりも釣を楽しんでやる。

書籍 東洋式疑似餌釣研究所 2008~2010傑作選

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